イヤイヤ期は誰もが通る、子育ての大きな壁。でも、どう対処すれば良いのか悩んでしまうママパパも多いのではないでしょうか? 今回は、峯村敏弘園長先生(シンガポールのイーズ・インターナショナル・プリスクールの創設者で園長)との子育て座談会、第2弾。イヤイヤ期を上手に乗り越えるためのヒントや、心がほぐれるアドバイスを伺いました。『こそだてDAYS』の体験談マンガで描かれたリアルなエピソードを交えながら、具体的な対処法を学んでみましょう!

2024.10.29
第2回

イヤイヤ期の乗り越え方

こそだてDAYS
さて、このマンガ「園の送迎が大変すぎる!」から、みなさんはどのように感じましたか?
T.Nさん(7歳児と2歳児のママ)
このマンガはすごく共感しました。(長男が)ちょうど2歳ぐらいでイヤイヤ期とかぶってた時だと思うんですけど、まず家から出ない。保育園に行こうと言っても「行かない!おうち帰る」みたいな感じで、「もうとにかくイヤだ」という状態が続きました。あと、赤ちゃん返りも少しだけあって、5歳差なのでそんなに顕著にはなかったんですけど、やっぱりどこか不安定で爪噛みをしてしまったりとかがありました。
こそだてDAYSの子育て座談会「イヤイヤ期の乗り越え方」に参加し、話しているママパパ達
峯村先生
いろんなことを考えられるようになって、自分の状況や立ち位置が見えてきた時期ですね。今までは親から言われたものをそのまま受け入れるところだったのが、今度は自分で判断できたり、嫌なものも見つかってきたりする大切な時期なので、無視せずちゃんと話をして、ちゃんと聞いてあげるというのが大事です。イヤイヤ期はあった方がいいんですよ。

親として、その時に不安にならないように、「いてくれてありがとうね。」「あなたのこと大好きだよ。」という言葉を伝える。まず最初にイヤイヤを受け入れて、大好きだという気持ちをちゃんと伝えてあげてください。「あなたがいてくれるだけで、お母さんは感謝だよ」というところから話を進めていった方がいいですね。それで全てがうまくいくわけじゃないですけれども、まずはそこをおさえてから、現実をちゃんと伝えていくというのがすごく大切だと思います。
こそだてDAYSの子育て座談会『イヤイヤ期の乗り越え方』で「嫌なものも見つかってくる大切な時期なので」と話している峯村敏弘園長先生(シンガポールのイーズ・インターナショナル・プリスクールの創設者で園長)とそれを聞いている女性
峯村先生
それでもダメなことはもちろんあるんですけど、その時はもう本当に園の先生との話し合いですね。(子どもと離れるときは)長引かせず、ぽんと先生に渡しちゃった方が、子どもは泣くんですけれども、お母さんが10m離れて次の世界に入っちゃうと、子どもは平気で「バイバイ」と切り替わることはたくさんあります。大好きだと子どもに伝えて不安を解消させた後は、思い切らせてあげるというのがすごく大事ですね。

親はイヤイヤ期をとにかく楽しむ。イヤイヤしていることを「面白そう」と思って話をしたりとか、コミュニケーションを取ったりすることによって、子どもの脳がいっぱい発達していきます。良いチャンスですので、イヤイヤ期にたくさん話をしてみてください。例えば、イヤイヤを10分するんだったら、予定を10分延ばして20分間子どもと話しながら、「なんでイヤなのかなあ」「こんなに晴れているのに、傘持っていったら恥ずかしいかもしれないよ?」とか、普通の会話でいいんです。きっとお母さんとずっと一緒にいたいとか、お母さんとのコミュニケーションをもっと持ちたいというのが、イヤイヤを言う欲求だと思うので、楽しみながらそれに付き合っていくといいですよ。
こそだてDAYSの子育て座談会『イヤイヤ期の乗り越え方』に参加し、「その時もう本当に幼稚園の先生との話し合いで」という言葉を聞いているパパ達
こそだてDAYS
ありがとうございます。今回のテーマは、皆さんいかがだったでしょうか。イヤイヤ期、それから赤ちゃん返りをどうやって過ごしていくかというお話でしたが、ハッピーに楽しくということを教えていただきました。みなさんもこれからまだ先があると思いますので、ひとつの方法として考えていただければと思います。

まとめ

  • イヤイヤ期は成長の一環
  • 親子でしっかりコミュニケーションをとり、不安を解消することが大切
  • 忙しい日々でも、子どもとの時間を大切にしましょう
峯村敏弘
シンガポールのイーズ・インターナショナル・プリスクール創設者
東進スクール、日能研を経て1998年よりシンガポールに住む。 「子どもたちの今と未来を幸せにする。」を模索した結果、当地にEis International Pre-School及びキッズルー&ママルーや学習塾KOMABAを創設。 当地以外にもインドネシア(ジャカルタ)、フィリピン、日本において教育事業を展開。さらに特別支援教育を始め、広く日本人子女のための教育活動を行なっている。