うんちが何日も出てなくて心配。子どもの便秘の解消法、予防や受診の目安は?
赤ちゃんや子どもの便秘。何日もうんちをしていなかったり、お腹が張って苦しそうにしているわが子に、どう対処してあげるといいか悩んでいるママやパパは多いのではないでしょうか。乳幼児でも、便秘になることはめずらしくありません。便秘のサインを見逃さず、早めに対処してあげましょう。
この記事では、赤ちゃんや子どもの便秘解消法・予防法や、受診の目安なども解説します。ぜひ参考にしてくださいね。
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子どもが便秘かどうかチェックしよう
まずは、子どもが便秘かどうかをチェックしてみましょう。
子どもの便秘チェックポイント
- 3日以上うんちが出ていない(完ミ・混合育児や離乳食開始後の場合)
- 4日以上うんちが出ていない(母乳育児の場合)
- 5日以上うんちが出ていない(1歳以上の場合)
- うんちの回数が週3回より少ない
- 食欲がない・母乳やミルクの飲みが悪い
- うんちの時に苦しそうだったり、痛がって泣いたりする
- うんちの時に肛門が切れて血が出ることがある
- お腹が張ってかたく、機嫌が悪い
子どもの便秘はめずらしいことではありません。便秘のサインを見逃さず、早めに対処するようにしましょう。
ここからは、赤ちゃん(1歳未満)と子ども(1歳以上)に分けてご説明します。
赤ちゃん(1歳未満)の便秘
母乳やミルクしか飲んでいない乳幼児でも、便秘になることがあります。
母乳のほうがミルクよりも便秘になりにくいといわれていますが、母乳不足が便秘を引き起こすことも。赤ちゃんの体内の水分量が不足すると、うんちが硬くなり出にくくなります。母乳不足が疑われる場合はミルクを足して授乳量を調整することも検討しましょう。離乳食がはじまると、母乳やミルクの量が減る分、やはり水分量が減少して便秘になることがあります。腸の機能がまだ未熟なため、食べたものをうまく消化しきれていないことも。便秘が続くようなら、母乳やミルクの量を確認したり、食事内容を見直したりして対応しましょう。
赤ちゃんの便秘解消方法、予防方法
「の」の字マッサージ
赤ちゃんのおなかをマッサージして、腸の動きを促進させる方法です。
まず、手のひらを赤ちゃんのおへそあたりに当てます。そして「の」の字を書くように、お腹が少しへこむくらいの力で、やさしくゆっくりとさすってあげましょう。時間は5分程度で、服を着たままでもOKですし、お風呂の前後に裸でベビーオイルなどをつけて行うのもおすすめです。
即効性はあまり期待できないかもしれませんが、手軽にできる上、おなかのマッサージは親子のコミュニケーションにもなりますので、ぜひ試してみてください。綿棒浣腸
綿棒で赤ちゃんの肛門に刺激を与えて、排便を促す方法です。
綿棒は大人用の一般的なものを使用します。すぐにうんちが出ることもありますので、必ずおしりの下におむつを敷いて行いましょう。
綿棒の先にワセリンやベビーオイルを含ませ、赤ちゃんの両足を持ち上げて、綿棒を1~2cmほど、ゆっくりねじりながら肛門に入れます。そして、内側をなぞるようにゆっくり回しましょう。
綿棒浣腸をしても出ないときは、時間をおいたり、「の」の字マッサージと組み合わせてみてください。肛門を痛めないように気を付ければ、毎日行っても大丈夫です。-
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ミルクのメーカーを変える
ミルク育児や混合育児の赤ちゃんで、便秘がなかなか解消しないときは、ミルクのメーカーを変えるのもよいでしょう。便秘が改善することもあります。
腸にいい食材を摂り入れる
海藻類やきのこ類などの食べ物には、うんちをやわらかくしてくれる働きがあり、味噌やヨーグルトなどの発酵食品は腸内環境を整えてくれます。柑橘系の果物やキウイフルーツも便秘に効果があるといわれていますので、離乳食がはじまったら、積極的に摂り入れてみましょう。
水分補給
体の水分が不足すると、便が硬くなりがちです。汗をたくさんかく夏場などは特に気を付けて、母乳やミルクの量を増やしたり、白湯や麦茶をあげたりするとよいでしょう。
子ども(1歳以上)の便秘
離乳食から普通食に移行する1歳頃、またトイレトレーニングや保育園・幼稚園に通いはじめるタイミングと重なる2~3歳頃も、便秘になりやすい時期です。
うんちをする時に痛みを感じたことで便意をがまんしたり、うんちがたまった状態に慣れてしまい便意を感じにくくなったりと、便秘の悪循環に陥る場合もあります。
元から便秘がちな子の場合、トイトレ(トイレトレーニング)がストレスになることもあるので、あまり無理をせず、様子をみながらトイトレを進めてくださいね。
保育園や幼稚園に通うようになると、トイレに行くタイミングを逃し、がまんして帰ってくる子もいます。毎日、ゆとりのある時間帯にトイレに座る習慣をつけたり、トイレに行くことは当たり前で恥ずかしいことではないと明るく伝えたりしながら、子どもを安心させてあげましょう。
また、子どもがひとりでトイレに行けるようになると、大人が子どもの便秘に気付きにくいこともあるので気を付けましょう。
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子どもの便秘解消、予防方法
お通じ日記をつける
子どもにうんちの状態や回数を毎日聞くようにして、お通じ日記を付けてみましょう。手軽にスマートフォンのアプリで管理したり、シールなどを使って子どもが楽しくなる工夫をするのもおすすめ。変化に気付きやすくなり、便秘の悪化を防ぐことができます。
トイレに足置きをつくる
子どもはトイレに座っても足が床に届かず、お腹に力を入れる姿勢がとりづらい場合があります。足置き台を設置して、踏ん張りやすくしてあげましょう。
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トイレタイムの習慣づけ
規則正しい生活を心がけ、朝食後や夕食後などに、落ち着いてトイレに座る時間を作りましょう。
バランスのよい食事を摂る
ご飯やパンなどの主食だけでなく、主菜や副菜もなるべくバランスよく食べさせましょう。海藻類やきのこ類などの食べ物には、うんちをやわらかくしてくれる働きがあり、納豆や味噌、ヨーグルトなどの発酵食品は腸内環境を整えてくれますので、ぜひ食事に摂り入れてみてください。柑橘系の果物やキウイフルーツ、オレンジジュースなどの果糖も便秘に効果的ともいわれていますので、試してみましょう。
水分をしっかり摂る
水分にも注意が必要です。体から水分が不足していると便が硬くなりがちなので、便秘が気になる場合や、汗をたくさんかく夏場は特に注意して、こまめに飲み物を摂るようにしましょう。
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便秘で病院を受診する目安は?
便秘の解消法や予防法を試しても、なかなか改善しない場合は、かかりつけの小児科で相談してみましょう。通常、3日以上うんちが出ていない場合は、病院の受診をおすすめします。ただし、母乳は消化がよく、便として出るものがミルクに比べると少ないため、完全母乳育児の赤ちゃんの場合は3日以上うんちが出ていなくても、機嫌がよく元気であれば様子をみても大丈夫です。
便秘を放っておくと、おなかの中の便はさらに固くなり、排便がますます苦しくなってしまいます。長引く便秘は、腹痛や嘔吐、発熱、食欲低下を引き起こすことにもつながるため、放置しないことが大切です。
また、生まれつき便秘だったり、頑固な便秘が続いたりするときは、特別な病気が隠れていることも考えられます。心配なことがあれば、早めにかかりつけ医に相談するようにしてくださいね。
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排便状況を記録したり、トイレの環境を整えたり、生活習慣を見直したりすると、便秘の予防・改善の効果が感じられるはず。ぜひ試してみてくださいね。
ご紹介した便秘解消法を試してもなかなか改善しない場合は、早めに小児科を受診しましょう。