- 対象期間
- 生後5、6か月頃~18か月頃がピーク (子どもによって離乳開始の時期は異なるため、あくまで目安) ただし年齢制限はないため、大人でも食べられる
- 費用・価格
- 商品によってばらつきはあるが、1袋あたりの商品単価はおおむね200円前後
マンガ「ベビーフード」
ベビーフードとは?
離乳食とベビーフード
離乳食とは、赤ちゃんが母乳やミルクから得ていた栄養を食事から摂れるようにしていく準備食のことをいいます。離乳食の中で、市販されている加工食品のことをベビーフードと呼びます。赤ちゃんは、離乳食を通して噛む力や飲み込む力を養い、食べ物の味や舌触りを覚えていきます。
ベビーフードの役割り
離乳食は、子どもの月齢や発達状況で調理方法が異なり、大人の食事とは別に作る必要があります。裏ごしする、すり下ろす、柔らかく煮るなど調理工程が多く、完成までに時間がかかるため、全てを手作りしようとすると保護者の負担がとても大きいもの。
「一日3食の離乳食作りに疲れた」
「せっかく頑張って作ったのに、あまり食べてくれなかった」
離乳食時期のママ達からは、そんな声がよく聞かれます。
そんな負担感の解消に役立つのが、ベビーフード。
ベビーフードは、いまや離乳食期において、日々の離乳食づくりを助けてくれる貴重なアイテムとなっています。
ベビーフードの種類は?
ベビーフードは、製法や形状によってドライタイプとウェットタイプの2種類に分けられます。
ドライタイプ
ドライタイプは、水やお湯を加えて用いるベビーフード。おかゆに混ぜたりパンに塗ったりと、アレンジしやすいのが特徴です。
フリーズドライ
裏ごしカボチャや裏ごし魚などがフリーズドライされていて、お湯で戻して使用する。小分けされている商品も多く、少量からも使えるため便利。
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粉末・フレーク
出汁、スープ、ソースなど、お湯で溶かすだけで作れる。手づくりの離乳食に混ぜたりなど、手軽なアレンジにも活用できる。
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ウェットタイプ
ウェットタイプは、開封後そのまま食べさせることができるベビーフード。野菜入りのおかゆ、煮込みうどん、肉じゃが、親子丼、煮物、トマトシチューなどメニューが豊富で、基本的には調理が不要なため、お出かけ時などにも便利です。
レトルトパウチ
完成した離乳食が一食分ずつレトルトパウチされている。湯せんで温めるか、中身を器に移して温めればすぐに食べられて便利。
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瓶詰め
作る際に手間がかかるペースト状の食品が瓶詰めされている。種類が豊富であり、雑炊、野菜さらに果物などシンプルなものが多い。
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ベビーフードの賞味期限はどのくらい?
ベビーフードの賞味期限は、商品の製法や原材料に応じてさまざまです。約1年半〜2年先(未開封の状態)まで保存可能な商品が多く、特にレトルトパウチの商品は長持ちする傾向にあります。
ベビーフード選びのポイントは?
ベビーフードの商品パッケージには、対応している月齢をはじめ、栄養成分や原材料名など、さまざまな情報が記されています。
対応している月齢をチェック
離乳食は、赤ちゃんの月齢に応じて食べ方や調理形態が異なります。市販されているほとんどのベビーフードには、対応する月齢が表記されているので、購入の際は参照するとよいでしょう。
月齢別おすすめのベビーフード
赤ちゃんの月齢に合わせた離乳食をご紹介します。
※月齢はあくまで目安です。個人差がありますので、赤ちゃんの様子を見ながら焦らず進めていきましょう。
①離乳食初期(生後5か月~6か月)
「ゴックン期」ともよばれる離乳食の初期は、なめらかにすり潰したおかゆから始めていきます。赤ちゃんが慣れてきたら、すり潰した野菜を与えていきましょう。ベビーフードも、よくすり潰されたペースト状のものが適切です。
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②離乳食中期(生後7か月~8か月)
「モグモグ期」ともよばれる離乳食の中期は、離乳食が2回食になり、食材の種類や食べる機会も増えてきます。それぞれの味や舌触りに慣れていく時期なので、舌で押し潰せる豆腐くらいの硬さで、何種類か食材が使われているベビーフードがおすすめです。
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③離乳食後期(生後9か月~11か月)
離乳食の後期は「カミカミ期」ともよばれ、離乳食が3回食になって、生活の中に食事のリズムをつけていく時期です。
歯ぐきで潰す練習として、大人の指で潰せる程度の硬さのものが適切です。また、手づかみ食べが始まり、単品だけのメニューから複数の食材を使った献立を食べることで、味覚もより発達する時期です。調味料を活用し、洋風、和風といった献立にも挑戦してみましょう。この時期になると、1食分のお弁当タイプなど食事バランスが整いやすい商品なども豊富です。
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④離乳食完了期(生後12か月〜18か月ごろ)
離乳食の完了期は「パクパク期」ともよばれ、より固形食から栄養を摂る習慣にむけて整えていく時期です。この頃には噛む力・飲み込む力がだいぶ身についているので、肉団子程度の硬さであれば歯ぐきで噛んで食べられるようになります。食事量も個人差が出てくるので、ベビーフードでかさ増ししたり、1品プラスのアイテムとしてベビーフードを取り入れたりすることもおすすめです。
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ベビーフードはいつまで食べさせる?
ベビーフードは赤ちゃんの離乳を手助けする食品。中には離乳完了期以降の幼児向けベビーフードも販売されていますが、一般的には離乳が完了する頃まで与えるのが目安です。
栄養成分表示・原材料名などをチェック
赤ちゃんが口にする食べ物は、特に添加物の有無や栄養価が気になるところです。
店舗で購入しやすいメーカーの多くは、日本ベビーフード協議会の会員企業であり、各種基準に沿った商品を展開しています。
添加物について
加工食品という特性から添加物の使用を気にされる保護者の方も多いですが、数や量に関しては、赤ちゃんが食べることを前提とした基準に限定されています。豆腐をつくるために必要なにがりなどは製造においても添加物が必須となるものもあります。長期保存のためには加圧・殺菌処理などを行うものが多いため、通常の食事として使用する程度であれば問題ないでしょう。
その他表示について
商品の原材料名を確認してみましょう。
「主食」 | ごはんや麺類など |
---|---|
「副菜」 | 野菜や果物 |
「主菜」 | たんぱく質を多く含む食品 |
アレルギー食材が含まれているかをチェック
食物アレルギーを起こす食材の進め方に注意が必要な時期だからこそ、気をつけたいのがベビーフードです。まだあげていなかった食材がベビーフードに入っていたということもよくあります。はじめて食べる食品が含まれていないか、表示をよく確認しましょう。
食物アレルギー表示義務8品目
小麦
卵
乳
えび
かに
くるみ
そば
落花生
ベビーフードのメリット・デメリットは?
ベビーフードのメリット
①離乳食づくりの負担が軽減する
離乳食づくりは調理の工程が多く、完成までに時間がかかるため、赤ちゃんのお世話をしながら全てを準備するのは大変なもの。その点、ベビーフードは、お湯を加えるだけ、もしくはそのまま取り出して食べられるものも多く、主食・主菜・副菜など1品足りない際にも活躍してくれるので、ママやパパの家事育児の負担軽減につながります。
②離乳食づくりの見本になる
ベビーフードは、食材の種類、大きさ、味付けなどが月齢に合わせて調整されているので、離乳食を手作りする場合の参考になります。また、製品パッケージには離乳食メニューが提案されているものもあり、手作りメニューに取り入れることもできます。
③お出かけ時の食事に便利
常温でそのまま食べられるベビーフードは、お出かけ時の赤ちゃんの食事にとても便利。バッグに入れてもかさばらないサイズで、衛生的に包装された商品が多く、食事用スプーンが一緒についているものもあるので安心です。
④栄養強化・いろいろな食材を手軽に取り入れられる
離乳食の栄養バランスは気を使いますが、手作りの場合、少量ずつたくさんの食材を用意することは、なかなか難しいもの。その点、ベビーフードは離乳初期から食べられるおかゆやうどんをはじめ、野菜、肉、魚、フルーツなどの様々な食材が使用されています。また、レバーなど購入する頻度が少なく調理法が難しいと感じる食材も、ベビーフードを使って効率よく補うことができます。
⑤長期保存ができる(未開封の場合)
ベビーフードの中で、特にフリーズドライやレトルトパウチなどの商品は、未開封の状態であれば長期保存が可能です。作る大人側が、体調不良などで調理するのが困難な場合や、赤ちゃんを預ける場合、また災害時の非常食としても備えておけるので、万が一の場合も安心です。
ベビーフードのデメリット
①赤ちゃんの食費が高くなる
ベビーフードは調理が簡単で、家事の負担軽減につながりますが、毎食ベビーフードを用意すると相応の食費がかかることになります。特に後期~完了期は食事量や品数が増えるため、更に金額が大きくなります。手づくりとベビーフードを併用したり、一食だけベビーフードにしたりなど、工夫しながら上手に利用しましょう。
②味の好みや量が赤ちゃんに合わないことがある
調理品としてほぼ完成された状態のベビーフードは、味付けや量の調整がしにくい場合もあります。赤ちゃんによっては、メーカーの味付けが合わずにほとんど残してしまった…ということも。もったいないと感じるときは、茹でた野菜などを付け加えたり、赤ちゃんの好む食感のものを追加するなどの工夫もよいでしょう。硬さが均一になりやすいことがデメリットになることもあります。
ベビーフードのよくある疑問・質問
ベビーフードは1袋=1食分?
各社が製造しているベビーフードは、1袋の量が必ずしも1食分でない場合があります。赤ちゃんの様子を見ながら「お腹を空かさない量」を基準に、別の食事と合わせるなどして量を調整しましょう。
残したベビーフードは保存できる?
食べ残したベビーフードは、細菌が繁殖しやすいため捨てるようにしましょう。
ベビーフードを清潔なスプーン等で取り分けた場合、余った分を冷凍保存できることもあります。ですが、衛生面や風味・味付けの劣化を考えると、一度開封したものはできるだけ使い切るか廃棄するのが安全です。
ベビーフードは温めて食べさせた方がいい?
ベビーフードは常温のまま食べることができますが、温める場合は、容器に移し替えてレンジ加熱をしたり、鍋に入った沸騰したお湯の中に火を止め、温める程度にします。大人用のレトルト食品の取り扱いと異なることが多いので記載されている方法を確認しましょう。
味が濃いイメージがあるけど大丈夫?
実際に味見をしてみたら、普段作っている離乳食より味が濃いと感じるかもしれません。これは、うま味を上手に活用しているものが多いため、保護者の方は「濃い」と感じられることもあるようです。実はベビーフード協議会の基準の中では塩分の規定もあるので、必ずしも味が濃いわけではありません。
12か月までの商品 | 約0.5%以下 |
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12〜18か月頃までの商品 | 約0.7%以下 |
まとめ
日々の家事育児をこなすママやパパにとって、離乳食の栄養バランスや献立を毎日考えるのはとても大変。ベビーフードは離乳食づくりを助けてくれる便利なアイテムです。ベビーフードを上手に取り入れながら、家事の負担を減らし、赤ちゃんに食事の楽しさを教えていきましょう。
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大変〜
これで安全に支障がでたら、どうするつもりなんだろうね国は、従来の10歳まででいいよ
私、いつも叩かれて腕を掴んで叩けないようにしたら怒られて…仕返しされても何も手出ししないお姉さん凄いと思いました。