- 対象期間
- 0歳〜1歳まで。特に生後1週間~生後2か月頃の赤ちゃんに多い
- 費用・価格
- 家庭でのスキンケアに必要な保湿剤など
受診する場合は診察代+治療費
マンガ「乳児湿疹」
乳児湿疹とは?
乳児湿疹とは、赤ちゃんが生後1週間〜1歳までにみられる湿疹の総称です。主に生後数週間から生後2か月頃までに起こりやすく、顔・首・頭皮を中心にあらわれます。湿疹の種類によってかゆみがある場合とない場合もありますが、家庭でのケアによって痕を残さずに自然と治まっていくことがほとんどです。
小さな赤ちゃんには、原因や病名を特定できない湿疹を含め、多くの肌トラブルが起こり得ます。新生児から生後半年くらいまでは原因が混在して特定しにくいため、赤ちゃんの肌に様々な形状や症状であらわれる湿疹のことを、まとめて「乳児湿疹」と呼びます。
乳児湿疹の原因
乳児湿疹の原因は諸説ありますが、ママから受け継いだホルモンが皮脂を分泌し、毛穴に皮脂が詰まることが通説です。赤ちゃんは毛穴が小さいため、詰まった皮脂による炎症が起きやすく、湿疹が悪化しやすいのが特徴のひとつです。皮膚は、体の外側の空気に常に触れています。生まれたばかりの赤ちゃんはまだ皮膚が未熟なため、ちょっとした刺激にも反応してしまうのです。
乳児湿疹はいつまで続く?
乳児湿疹で痛々しい赤ちゃんのお肌を見て、ママやパパはできるだけ早く対処したいと思うかもしれません。個人差はありますが、ホルモンによる皮脂分泌の働きが弱くなる生後2か月頃から徐々に症状が軽くなっていくことが多いので、慌てず家庭でできるケアをしていきましょう。皮膚バリアも備わってくる1歳頃には、落ち着いてくるでしょう。
母乳も乳児湿疹の原因になるってホント?
乳児湿疹の原因が母乳にある(ママの食べたものが影響している)という話を聞いたことがあるかもしれません。しかし、母乳と乳児湿疹の関係については、まだはっきりと解明されていないため、必要以上に心配しなくてもいいでしょう。
ただし、母乳や育児用ミルク、離乳食、よだれなどの刺激によって、乳児湿疹を引き起こしてしまう場合もあります。お肌の清潔を保つように心がけましょう。
乳児湿疹の種類
乳児湿疹の形状はさまざまで、赤いポツポツしたもの、黄色いかさぶたやフケのようなもので覆われているもの、膿の流出があるものなどがあります。また、皮膚トラブルで気になる「かゆみ」の有無も、湿疹の種類によって異なります。
ここでは、代表的な乳児湿疹の症状をご紹介します。
新生児ざ瘡(しんせいじざそう)
赤ちゃんが生まれて1週間前後で顔に、赤または白いポツポツが出てきます。これは新生児ざ瘡という「赤ちゃんのニキビ」です。優しく洗って汚れを落としてあげることで、2か月ほどで自然によくなってくることが多いです。
脂漏性湿疹(しろうせいしっしん)
脂漏性湿疹は、生後2週間〜数か月にかけて、主に頭部や顔に黄色っぽいかさぶたのようなものがあらわれます。かゆみは比較的少なく、発症してから2〜3か月ほどでよくなっていきます。また、大半は痕を残さず消えていくといわれています。
あせも
あせもは頭や額、首や脇の下、背中、おむつの部分など、汗がたまりやすい部分を中心にあらわれます。かゆみを持った赤い小さなポツポツが、汗をかきやすい夏などの時期にできやすいです。汗を拭いたりこまめに着替えたりしながら、皮膚を清潔に保って過ごすことで自然に消えていきます。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は、かゆみのある湿疹が体にできて、悪くなったり良くなったりを繰り返す慢性的な疾患です。赤ちゃんはそのかゆみによって肌をかいてしまったり、衣服に肌をこすりつけてしまうため、傷ができてしまうこともあります。家庭でのケアだけでは自然治癒しないため、医療機関を受診する必要があります。
乳児湿疹とアトピー性皮膚炎の違いは
乳児湿疹とアトピー性皮膚炎の違いは、かゆみの有無と、再発を繰り返すかどうかです。湿疹にかゆみを伴い、症状が2か月以上続いている場合、アトピーである可能性が高いため、医療機関の受診をおすすめします。しかし、多くの肌トラブルが起こりやすい赤ちゃんの場合、アトピー性皮膚炎とすぐに判断することは難しいため、最初は乳児湿疹と診断されることが多いようです。医師が経過を見ながら乳児湿疹かアトピー性皮膚炎か診断していきます。
乳児湿疹の予防法と家庭でのケア
乳児湿疹のケアと予防には、赤ちゃんの適切なスキンケアが重要です。
肌を清潔に保つ
沐浴やお風呂では、よく泡立てた石けんをつけて、手で優しく撫でるように洗い、しわのあるところは伸ばして洗いましょう。顔も石けんを使って丁寧に洗います。
洗い残しに注意
洗い流す時は、石けんが残っていると皮膚症状が悪化することがありますので、石けんが残らないよう、ぬるま湯でしっかりすすぎます。拭くときは押さえ拭きで、こすらないことがポイントです。
かさぶたは無理にはがさない
かさぶたのようなものが付着している場合は、無理にはがそうとすると、皮膚を傷つけてしまい症状が悪化することがあります。刺激の少ないベビーオイルやワセリンなどを、コットンを使ってふやかしてから洗い流しましょう。
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肌をしっかり保湿する
入浴後は、皮膚が乾燥しやすく、湿疹の原因である皮脂の分泌が増えやすくなります。赤ちゃんにも使用できるクリームやワセリンなどの保湿剤で、肌をしっかり保湿してあげましょう。
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清潔で肌にやさしい服を選ぶ
汗や唾液が乳児湿疹の原因となる場合もあります。汗をかきやすい季節は、こまめに拭いてあげたり、着替えさせたりして、肌に触れる衣類を清潔に保つようにしましょう。また、赤ちゃんの衣類を洗う洗剤は、肌に負担のかからないものを使用するといいでしょう。
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乳児湿疹で病院を受診する目安は?
家庭で2〜3日スキンケアをしても症状が軽くならないときは、医療機関を受診しましょう。
乳児湿疹は、日ごろのスキンケアで改善することはありますが、赤ちゃんが抱っこひもなどに顔をこすりつけるしぐさを繰り返していたり、知らない間に皮膚を引っかいていたりなど、かゆみのある様子が見受けられた場合には、アレルギー疾患の兆候である可能性もあるため、注意が必要です。
乳児湿疹の治療方法
乳児湿疹でできた肌のできものも、ホルモンによる皮脂分泌の働きが弱くなる生後2か月頃から徐々に症状が軽くなっていくことが多いです。ほとんどの場合は、家庭で正しくケアしてあげることで、湿疹の痕も気にならないほどに消えていきます。
できものを強く触ったり、無理にはがそうとすると、傷痕が残ったり症状の悪化につながってしまうため、気を付けましょう。
症状が重い場合は、病院でステロイド剤や抗菌効果のある塗り薬が処方されることがあります。薬の使い方などは、説明をよく聞いて正しく治療していきましょう。
まとめ
子どもの肌はさまざまなトラブルが起こりやすいです。しかし、ホルモンの働きの弱まりと正しいケアによって、ほとんどの場合はきれいに治ります。2〜3日スキンケアをしても症状がよくならない場合は、病院でも塗り薬などで手助けをしてくれるので、小児科またはアレルギー科(アトピー性皮膚炎が疑われる場合)を受診しましょう。清潔な状態を保って、湿疹を乗り越えてくださいね。
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良かったねー‼︎
大変〜
これで安全に支障がでたら、どうするつもりなんだろうね国は、従来の10歳まででいいよ