地震の時に子どもと自分の命を守る行動とは?場所ごとの対応をご紹介します
地震が起きた時、子どもと一緒にどのような行動をとったらいいか、具体的な方法を解説します。大きな災害が起こったら、まずは命が最優先。災害はいつ、どのような状況で起こるか分かりません。日ごろの備えはもちろん、防災に関する事前の知識がとても大切です。
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【自宅①】地震の間は「頭を保護」
自宅で地震が起きたら、すぐに子どもと安全な場所に移動しましょう。転倒・落下の可能性がある家具、窓ガラスからは離れ、頑丈な机やテーブルがあれば、下にもぐって地震の間は頭を保護します。さらに、クッションなどがあれば頭を覆います。なければ、小さな子どもは親子で向かい合い、子どもとママが折り重なるようにして、身を守ります。日ごろから遊びに取り入れて訓練しておきましょう。
3歳以上のお子さんには「ダンゴ虫のポーズ」を訓練し、いざというとき「ダンゴ虫になって!」と言って身を守らせます。
【自宅②】小さな揺れは逃げ道確保、大きな揺れは安全優先
地震によってドアが歪む可能性もあるので、緊急地震速報や小さな揺れのときに玄関やベランダを開けたりストッパー(靴や本でも)を挟み、逃げ道を確保できるとベスト。 しかし、いきなり大きく揺れたときや間に合わなかったときには身を守ることを優先します。
地震の際、子どもは不安から親に近づこうとしますので、子どもの安全のためにも、逃げ道の確保は揺れが収まってからにします。ドアが歪んで開かなくなった場合に備え、バールがあると安心です。
【キッチン】火を消すのは「揺れが収まってから」
調理中、コンロの近くいればすぐに火を消します。
コンロから離れていたら、揺れが収まるのを待ちます。揺れの最中に火のついた鍋やコンロに近づくと、油や熱湯でやけどする可能性があって危険。火が天井などに燃え広がるまで通常3~5分ほどかかります。揺れは1~2分程度で収まるため、まずは身の安全を優先し、揺れが収まってから火を消します。※近年は、震度5程度以上でガスメーターが自動でガスを遮断してくれる製品も多いです。
【お風呂・トイレ】すぐ扉を開け、その場で待機
お風呂やトイレで揺れを感じたら、すぐに扉を開け、揺れが収まるまでその場で待機します。お風呂やトイレは出口が1つしかないため、逃げ道の確保を最優先してください。お風呂から慌てて逃げようとすると滑る危険があり、全裸やタオル一枚などで外に出ると負傷するの危険も高まります。
お風呂やトイレは面積当たりの梁や壁が多いため、一般的に耐震性が高いとされていますので、揺れが収まってから、服を着て避難します。
【スーパー・コンビニ】陳列棚から離れる
スーパーやコンビニなどの商業施設で地震に遭遇した場合、びん類などの割れやすい商品や背の高い陳列棚のそばは危険です。 野菜売り場やお菓子売り場など、比較的安全な場所に移動し、頭を保護します。
小さな子どもを連れているときに怖いのは、パニックに巻き込まれること。流れに飲まれて逃げようとすると、出口に殺到した人たちにベビーカーごと倒されたり、子どもとはぐれたりする危険があります。まずは落ち着いて、何が危険なのか、どの出口から逃げるべきか自分で判断し、冷静に行動するようにしましょう。
【屋外】電柱・塀・自販機から離れる
電柱やブロック塀、自動販売機は倒れる可能性があるのですぐに離れましょう。近くのビルなどに逃げ込むのは看板の落下や建物の崩落の可能性もあるので、避けます。公園や空き地など、安全な場所で揺れが収まるまで、姿勢を低くして、頭を保護します。
【運転中】ゆっくり左側に車を止める
運転中に地震と感じるレベルなら、大規模地震だと認識しましょう。
車体が激しく揺れ、ハンドルをとられてしまいますが、急ブレーキをかけてはいけません。慌てずしっかりとハンドルを押さえ、ゆっくり減速します。ハザードランプを点灯し、道路の左側へ車を移動させ、安全な場所に車を停車しましょう。揺れが収まるまでは車の中にいます。ラジオなどで地震情報や道路情報を収集し、車で待機するか、車を置いて避難するか判断をします。子どもには、声がけをして安心させてあげましょう。
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