子どもの花粉症、くしゃみや鼻水などの主症状の解説と対処法をご紹介します【保健師監修】
子どものくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目の充血、目のかゆみ。そんな症状がみられたら、もしかすると花粉症かもしれません。今回は子どもの花粉症についてご紹介します。
-
子どもの花粉症、その症状は?
近年、花粉症の子どもが増加しています。
5~9歳までのスギ花粉症は、2008年の調査で約13%だったのに対し、今では約30%に増えたという結果もあります。小さな子どもは自分で症状を上手に伝えられません。以下の症状が見られる場合は花粉症を疑い、かかりつけの小児科やアレルギー専門病院に相談してみましょう。
- 鼻づまり、くしゃみ
- 鼻づまりによるいびきや咳
- 鼻や口のまわりをしかめる
- 鼻や目をこすって皮膚が赤くなる
- 口呼吸になる
- 目の充血、目のかゆみ
- 目のまわりのむくみ
- まばたきが多くなる
花粉症による主な症状
子どもの場合、中耳炎や副鼻腔炎などを併発することもあるので注意しましょう。
花粉症対策のセルフケア
花粉対策にはマスクやメガネも有効ですが、小さな子どもは着用し続けることが難しいものです。
花粉を家の中に入れないよう、できる限り除去・回避していきましょう。今日からできるセルフケア
- 外から帰ったら、玄関に入る前に花粉を払い落とす
※バッグやおもちゃについた花粉にも注意しましょう。
- 家に入ったら、うがい・洗顔・鼻かみの3セットを実施
- 鼻かみの練習をして、鼻をかむ習慣を身に着けさせる
- 爪を短くして手を清潔に保ち、目や鼻をなるべくこすらせないようにする
- 洗濯物への付着を防ぐため、衣類や寝具を外に干さない
- こまめに掃除をする
花粉は床にたまりやすく、小さな子どもは舞い上がった花粉を吸いこみやすいので、注意しましょう。空気清浄機の使用もおすすめです。
あわせて読みたい- 子どもに鼻のかみ方のコツを教えるには?いつから自分で鼻をかめるようになる?
- 子どもの鼻水鼻づまりには、市販の鼻水吸引器で対応しているご家庭も多いと思います。子どもはいつ頃から自分で鼻がかめるようになるのでしょうか。今回は子どもに鼻のかみ方を教えるコツをご紹介します。ぜひ…
花粉症の治療法
花粉症には、薬物療法やアレルゲン免疫療法などの治療法があります。
薬物療法
飲み薬や目薬、点鼻薬などの対症療法です。かかりつけの小児科やアレルギー専門病院で処方してもらい、医師の指示に従って使用しましょう。
アレルゲン免疫療法
5歳以上の子どもから可能な『舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)』があります。
舌下免疫療法は、原因物質(アレルゲン)を少しずつ体内に吸収させてアレルギー反応を弱めていく治療法で、花粉症の根治または症状の改善が期待されています。
舌下免疫療法は保険診療ですが、治療期間は数年にわたります。詳細はかかりつけの小児科やアレルギー専門病院でご確認ください。
もしかして花粉症?と思ったら、花粉を寄せ付けないセルフケアを試しながら、かかりつけの小児科やアレルギー専門病院に早めに相談するようにしてくださいね。