イラスト・ずんこさん

マンガ「乳歯」

乳歯が生え始める時期は？いつ生えそろう？

小さな乳歯が歯ぐきにぽつんと見えてくると、またひとつ赤ちゃんの成長を感じますよね。 個人差はありますが、赤ちゃんの歯は、おおよそ生後6〜7か月頃に下の真ん中の2本から生えてきます。乳歯はやや青みがかった白色をしていることが多いようです。

乳歯が生える順番は？

乳歯は一般的に、生後6か月から7か月頃に下の前歯から生え始め、3歳頃には奥歯まで生えそろいます。

赤ちゃんの歯が生え始めるサイン

歯が生えてくるときの刺激によって、歯ぐきがムズムズとかゆくなります。そのため、赤ちゃんは口に手を押し込んだり、よだれが増えたり、機嫌が悪くなったりすることがあります。

乳歯は全部で何本？

乳歯は、上の歯と下の歯が10本ずつ、全部で20本生えてきます。2歳半～3歳頃までに生えそろうことが多いですが、個人差があるので、生える時期はあくまでも目安と考えるといいでしょう。

乳歯の生える順番が違う、なかなか生えない…大丈夫？

乳歯の生える時期が遅かったり、前歯ではなく隣の歯から先に生えてきたり、歯並びが気になったりなど、この時期のママやパパは赤ちゃんのお口の中が心配になってしまいますよね。けれど、歯の生え方は個人差が大きいもの。3歳頃までに乳歯が生えそろっていれば、多少の順番や時期の違いは問題ないことがほとんどです。

乳歯にすき間があっても大丈夫？

乳歯が生えそろう頃には、歯と歯の隙間が目立ってくることがあります。これは、永久歯に生え変わる準備で、顎が成長して起こることなので、ほとんどの場合は心配ありません。永久歯は乳歯よりもひとまわり大きいため、乳歯の段階で歯と歯の間にある程度のすき間があることで、生え変わりがスムーズになります。

乳歯の歯並びや生え方が気になったら

乳歯は曲がって生えてくる場合もあります。このまま歯並びが悪くなるのではと心配になるかもしれませんが、赤ちゃんの乳歯が生えたての時は、ななめに生えたり曲がって生えたりするのはよくある事。乳歯は、奥歯まで生えそろう3歳頃までに顎が成長し、歯が正しい向きになっていきますので、ほとんどの場合は問題ないと言われています。

ただし、以下のような場合は、念のため乳幼児健診や歯科医院を受診して相談することをおすすめします。

生まれた時、すでに歯が生えている

まれに、生まれたばかりの赤ちゃんに乳歯が生えていたり、生後1〜2か月のうちに歯が生え始めたりすることがあります。この乳歯のことを「先天性歯（せんてんせいし）」といいます。先天性歯は通常よりも歯の質が弱いことが多く、抜けやすいという特徴があります。また、授乳の時にママの乳首を傷つけてしまう可能性もあります。早めに一度、歯科医院（小児歯科）に相談してみましょう。

2本の乳歯が1本に合体して見える

通常は1本ずつ生えてくるはずの乳歯が、2本くっついて生えてくる（根元がくっついているように見える）など、歯そのものに問題がある状態のことを「癒合歯（ゆごうし）」といいます。一般的には、永久歯に生え変わる時期に具体的な対処や治療が行われることが多いですが、早めに歯科医院を受診して、定期的に経過観察をしてもらうと安心です。

生えてきた歯が黄色や茶色に見える

通常の乳歯は乳白色ですが、まれに黄色や茶色の歯が生える「エナメル質形成不全」であることがあります。エナメル質形成不全は、歯の表面のエナメル質がうまく作られないため、歯が柔らかく、弱い状態となり、非常に虫歯になりやすくなっています。気がついた時点で歯科医院（小児歯科）で診てもらいましょう。

1歳を過ぎても全く歯が生えてこない

1歳を過ぎても乳歯が全く生えてこない状態を「乳歯萌出遅延（にゅうしほうしゅつちえん）」といいます。乳歯萌出遅延は、早産や低出生体重児など、出産時に十分な発育でなかったことが理由の場合が多いようです。3歳までに問題なく乳歯が生えそろうことがほとんどですが、遅いと感じたら歯科医院（小児歯科）に相談するといいでしょう。

乳歯の歯磨きはどうする？虫歯は治療が必要？

赤ちゃんの歯磨きはいつ頃からはじめる？

歯と口の健康は、子どもの健康・成長と密接な関係があります。赤ちゃんの歯磨きは、歯が生え始めたら1日1回行いましょう。歯が数本しか生えていない時期は、ガーゼ等でふく程度でも大丈夫です。慣れてきたら歯ブラシに変え、赤ちゃんの機嫌がよい時や、ママやパパの手が空いたタイミングで仕上げみがきをしてあげましょう。
乳歯は、永久歯よりも歯のエナメル質が薄く、むし歯になりやすいといわれています。子どもの口の中の状態をこまめに確認し、しっかりと乳歯ケアをして、虫歯から守りましょう。

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乳歯の虫歯もきちんと治療を

もし乳歯が虫歯になってしまっても、いずれ永久歯に生え変わるから治療しなくても大丈夫では？と思うかもしれません。しかし、乳歯の虫歯を放置すると、その後に生えてくる永久歯も虫歯になりやすくなったり、歯並びに悪い影響を及ぼしたりする可能性があります。乳歯の時点からしっかり歯のケアを行い、定期的に歯科医院へ通うなど、虫歯の早期発見、早期治療をするようにしましょう。 また、各市区町村で実施される1歳6か月児健診や3歳児健診で、子どもの歯も見てもらえます。口内環境や虫歯の有無、噛み合わせなどを見てもらえるので、気になることがあれば積極的に相談してみてください。

まとめ

赤ちゃんの前歯がちょこんと見えてくると、とても嬉しくなりますよね。それと同時に、歯のケア、生える順番、歯並びなど、気になることもたくさん出てきます。歯の生える時期や順番には個人差があるので、あくまでも目安と考えるようにしましょう。日頃から子どもの歯をよく観察して、気になることがあれば歯科医院（小児歯科）に相談してみてくださいね。