ガルガル期とは?産後のイライラはいつまで続く?原因や乗り越え方について解説
がるがるき
公開日 2023.05.17
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イラスト・ずんこさん
ずんこさん
対象期間
多くの場合、出産直後から半年、1年程度
費用・価格
特になし
出産後、不安やイライラをコントロールできなくなり、パパや家族に苛立ちをぶつけてしまった経験はありませんか?それは産後ママにおとずれる“ガルガル期”のせいかもしれません。この記事では、ガルガル期の原因や乗り越え方についてご紹介します。【マンガ解説】

マンガ「ガルガル期」

生後1か月の赤ちゃんをかわいがる新米ママの漫画イラスト出産後イライラすることが多くなったママの漫画イラスト手を洗わずに赤ちゃんに触ろうとする夫を怒るママの漫画イラスト1か月健診で赤ちゃんを抱っこする義母にイラっとするママの漫画イラスト産後自己嫌悪に陥るママの漫画イラスト新生児訪問に来た保健師がママに初めての子育ての感想を質問する漫画イラスト産後怒りっぽくなったママをガルガル期かもしれないと伝える保健師の漫画イラストガルガル期とは子を守りたい母性本能により起こるマタニティーブルーの一種であることを伝える
漫画イラストガルガル期は3割の経産婦やママが経験することを伝える漫画イラストガルガル期の原因は出産後のホルモンの変化であることを解説する漫画イラスト赤ちゃんを守りたい
気持ちでイライラしてしまうママの様子を伝える漫画イラスト産後のイライラはガルガル期だと気が付くママの漫画イラストガルガル期はいずれ落ち着くことを知り安心するママの漫画イラスト子育て中のママはみんな同じなんだとホッとするママと布団で眠る赤ちゃんの漫画イラスト子どもが寝ている間に急いでご飯を食べようとするママの漫画イラスト自分で食事の準備をしない夫にイラっとし激怒するママ
の漫画イラスト怒鳴ったことを夫に
謝るママの漫画イラスト保健師さんから聞いたガルガル期の話をパパに話すママの漫画イラスト産後のガルガル期の症状をパパに伝え協力しようとする夫の漫画イラストママがご飯やお風呂に入れるよう家事を積極的に行おうとするパパと喜ぶママの漫画イラスト

ガルガル期とは?

赤ちゃんが生まれてから、周りの人に対してやけに攻撃的な態度をとってしまう…。産後のママに起こるその変化は、俗に「ガルガル期」と呼ばれています。ガルガル期は医学的用語ではありませんが、マタニティ―ブルーの一種といわれています。

ガルガル期は全体の3割程度のママが経験したとのアンケート結果もあり、決して珍しいことではありません。また、一人目の出産ではガルガル期がなかったママでも、二人目の出産後にガルガル期を経験することもあり、個人差があります。

ガルガル期の原因

ガルガル期という名称は、ママの警戒心が強くなり、「私の赤ちゃんをとられてしまう」「赤ちゃんに触れてほしくない」などと感じるところからきています。そして、パパに対しては一緒に子育てしてほしいのに、気持ちを分かってもらえないと過剰にイライラしてしまうことも多いようです。

原因1 “オキシトシン”の過剰分泌

ガルガル期の攻撃的な行動は、オキシトシンというホルモンが原因だとされています。オキシトシンは陣痛を起こしたり母乳の出を促すホルモンで、通常は分泌されると愛情や幸福感を感じますが、過剰に分泌されることで、攻撃的になってしまうことも分かっています。

原因2 “エストロゲン”の減少

妊娠の継続において重要な役割のエストロゲンというホルモンが、出産後は急激に減少します。その影響で産後のママは不安を感じやすくなり、誰かと一緒に子育てをしたいと思うようになります。その一方で、オキシトシンの過剰分泌によって周囲の人に攻撃的になってしまい、「一緒に子育てをしてほしい」「けれどイライラする」という相反する気持ちになってしまうといわれています。

ガルガル期の原因は出産後のホルモンの変化であることを解説する漫画イラスト
 

ガルガル期に起こる主な感情

ガルガル期には、出産前は気にならなかった家族の行動や発言にピリピリし、その苛立ちを直接ぶつけたりすることがあります。これらの感情や行動は我が子を守ろうとする本能的なもので、数か月〜1年後には元に戻ったという話もよく聞きます。

衛生面が気になる

  • 家族を不衛生だと感じ、赤ちゃんに触られたくなかった
  • パパが仕事から帰って手を洗わずに赤ちゃんを抱っこしようとしたので「手を洗って‼」とキレてしまった
手を洗わずに赤ちゃんに触ろうとする夫を怒るママの漫画イラスト
 

周囲の発言や行動が気に障る

  • パパの発言と行動の全てにイライラして、離婚が頭をよぎった
  • 里帰り出産で実母から「母乳は足りてる?」と言われてイライラしてしまい、険悪なムードになった
  • 妊娠中から実父にイライラするようになり、産後は顔を見るのも嫌になった
自分で食事の準備をしない夫にイラっとし激怒するママ
の漫画イラスト
 

赤ちゃんを取られたくないと感じる

  • 赤ちゃんを誰にも抱っこされたくなくて、産後でぼろぼろの状態なのに、ずっと抱っこし続けていた
  • 義母が赤ちゃんを抱っこして寝かしつけてくれたけれど、赤ちゃんが取られてしまうのではと不安になった
1か月健診で赤ちゃんを抱っこする義母にイラっとするママの漫画イラスト
 

ガルガル期はいつまで続く?

ガルガル期の時期には個人差がありますが、たいてい出産直後から始まり、1か月から数か月続くといわれています。出産から半年~1年が経ち、子育てに慣れた頃に落ち着く場合が多いようですが、人によっては数年続くこともあるといわれています。

ガルガル期、どう乗り越える?

ガルガル期のママは、本来は共に子育てをするパパや家族に頼れない状況になりがちです。しかし、産後の体を休められない状態が長く続くと、産後うつにつながることも。つらいガルガル期はどうやって乗り越えるとよいのでしょうか。

ガルガル期の対処法

今だけ!と割り切る

ガルガル期のママは、感情のコントロールができない自分にもイライラしてしまいがちです。けれど、自分を責める必要はありません。いずれ気持ちの波は落ち着くため、無理に心をコントロールしようとせず、「このイライラはホルモンバランスの影響で、今だけ!」と割り切って、受け入れましょう。

周囲に頼る

産後の体を休めるためにも、パパや家族には積極的に頼りましょう。そのためには、イライラを態度ではなく、言葉に出すことも大切です。
「今とてもイライラしやすくなっている」「こういう発言をされると嫌な気持ちになる」「お世話はこんなふうにしてほしい」など、気持ちを素直に伝えることで、周りの人もママの気持ちを理解しやすくなり、ママの体を休められる環境が作りやすくなります。

イライラしてしまう相手から離れる

何をしてもイライラが止まらず、つらいと感じる場合は、思い切ってその相手から離れることも視野に入れましょう。例えば、里帰り中の実家で両親との生活にピリピリしていたら、思い切って自宅に戻ることもひとつ。離れたら気持ちが楽になった、というママもいるようです。

ママのガルガル期…どう接すればいい?

パパや家族は、攻撃的になったママにどう接するとよいでしょうか。

ガルガル期を理解しよう

パパや周囲が良かれと思って赤ちゃんのお世話のアドバイスをしたり、干渉したりすると、さらなるママのイライラを招きがちです。そして、ママからの不満をぶつけられ続けると、自分は何もしないほうがよいと感じ、赤ちゃんのお世話や家事から手を引こうとするかもしれません。しかし、ママが出産によるダメージの残る体で家事育児全般を担うのは、回復の遅れにつながってしまいます。

行動で示す

周囲の人は、赤ちゃんのお世話を最優先にがんばるママのためにも、食事や洗濯などの家事を率先して行い、ママに協力する気持ちを行動で示しましょう。そして、ママが一人の時間を持てるように工夫し、リフレッシュの時間を作るよう提案してみるといいでしょう。

一緒に乗り越える環境づくりを

パパや家族にとっては、出産後のママが変わってしまったように思えるかもしれません。しかし、ママの変化はホルモンバランスが影響しているものであり、珍しいことではありません。子育てに慣れるにつれて、ガルガル期も落ち着いていきます。この辛い時期を乗り越えるため、ママの話を聞き、一緒に子育ての最適な環境づくりをしていきましょう。

ガルガル期には終わりがある

ガルガル期のママは、終わりの見えないイライラに、途方にくれてしまうこともあるかもしれません。けれど、子育てに慣れた頃に気持ちが落ち着いたというママが多く、なぜあんなにイライラしていたのか思い出せないというママも。

今がつらいと感じている場合は、自分と赤ちゃんが健やかに過ごすことを第一に考え、体と心を休められるように、周囲の人に頼って子育てをしていきましょう。

専門家に頼ることも視野に入れて

もしガルガル期が長く続き、睡眠がとれない、食欲がない、その他にも気になる症状がある場合には、医療機関や市区町村の子育て相談窓口などでぜひ相談してみましょう。一緒に解決策を探してくれるはずですよ。

まとめ

ガルガル期は産前に比べて攻撃的な態度をとってしまう自分に戸惑ってしまうものですが、子育てに慣れる頃に気持ちが落ち着く人がほとんどです。イライラを言葉にして伝え、周囲と協力しながら、子育てを楽しんで過ごしてくださいね。


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ずんこさん
ずんこ
タイ在住の日本人漫画家、イラストレーター。 日本でマンガ家アシスタントなどを経験後、シンガポールのローカルアートスクールにてマンガの描き方を教える。現在はタイ・バンコクを拠点にマンガ・イラストの制作をしている。他にも、シンガポールやベトナムのイベントに、マンガ風似顔絵ブースで参加をするなど、マンガを通してさまざまな人達と交流していきたいと活動を広げている。