- 対象期間
- 妊娠初期(4週間に1回)、妊娠24週(妊娠7か月)以降(2週間に1回)、妊娠36週(妊娠10か月)以降(1週間に1回)
- 費用・価格
- 無料~2万円程度
※健診費用は自費診療で健康保険適用外。費用は医療機関等によって異なる。
※妊婦健診補助券を使えば無料、または助成額を超える差額のみの負担となる。
マンガ「妊婦健診」
妊婦健診とは?
妊婦健診は、正式には妊婦健康診査といいます。
一般的な流れは、妊娠検査薬で陽性反応が出て、産婦人科を受診し妊娠が確定した後は、定期的に妊婦健診を受けることになります。
妊婦健診では、妊婦さんの健康状態や、お腹の赤ちゃんの成長を見るために、身体測定や血液・血圧・尿検査などを実施します。妊娠中はより一層、健康に気をつけなければなりません。特に、貧血や妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病などは、お腹の赤ちゃんの発育に影響したり、ママの健康を損なったりすることも。定期的に妊婦健診を受けることで、病気などの可能性に早く気づいたり、早く対応したりすることができます。
妊婦健診はママと赤ちゃんを守るもの
妊娠の届出をして妊婦健診を受けよう
母子保健法の第13条の規定により、市区町村は妊産婦に対して健康診査(妊婦健診)を行うことが定められています。産婦人科などを受診し、妊娠が確認できたら、お住まいの市区町村の窓口で妊娠の届出を行いましょう。妊娠の届出が受理されると妊婦健診の対象者となり、母子健康手帳(母子手帳)と妊婦健診費用の助成券(費用を補填してくれるもの)がもらえます。
妊婦健診はどこで受けるの?
妊婦さんが妊婦健診を受けられる主な場所は、産婦人科などの病院・診療所・助産所です。
助産所で妊婦健診を受ける場合は?
助産所は助産師のみで妊婦健診や分娩を行う施設なので、できる医療行為が限られます。助産所で妊婦健診を受けていて、妊婦さんや赤ちゃんに何かあったときや異常が予測されるときは、連携している医療機関へ転院となります。助産所で出産を予定している妊婦さんは助産師と相談の上、あらかじめ病院または診療所でも妊婦健診を受けておくことが推奨されています。
妊婦健診の費用と助成券
妊婦健診は自費診療となるため、健康保険が適用されません。その代わり、母子手帳と一緒にもらえる助成券を使えば、妊婦健診費用の一部助成を受けることができます。
妊婦健診の受診回数は、個人差がありますが、おおむね14回が目安です。助成券(補助券)は14枚綴りの冊子になっているのが一般的です。
助成券に記載された助成額を超えた差額分については自己負担となります。また、助成額は市区町村によって異なり、妊婦健診の検査項目にない検査等が必要になった場合は別途費用がかかることもあります。
治療が必要になった場合は保険適用となる
妊婦健診は保険適用にはなりませんが、健診の結果、貧血の薬が処方されたり、つわりで点滴や入院など治療が必要になった場合にかかる費用は、保険適用となります。
働いている妊婦さん向けの制度
働いている妊婦さんは、会社に申し出れば、勤務時間内に妊婦健診を受診するための時間をとることができます(男女雇用機会均等法第12条)。「仕事を休めなくて妊婦健診を受けられない」と困っている方は、お近くの都道府県労働局雇用均等部(室)に相談してみてください。
妊婦健診の助成券、こんな時はどうなる?
里帰り出産をする場合
里帰り出産の場合、本人やパートナーの実家のある市区町村が、住んでいる市区町村と異なることが多いと思います。別の市区町村で妊婦健診を受ける場合、お住まいの市区町村と里帰り先の産婦人科や助産所が契約をしていれば、母子手帳と一緒にもらった助成券をそのまま使うことができます。契約をしていない場合は助成券を使用できませんが、別途申請をすることで、受診した妊婦健診の費用の一部が戻ってきます。基本的にあとからの償還払い(払い戻し)となりますので、申請に必要な未使用の助成券や、妊婦健診を受けた際にもらった領収書を大切に取っておきましょう。
妊娠中に引っ越しをした場合
妊娠中に別の市区町村へ引っ越しをした場合、今までの母子手帳はそのまま使用できますが、妊婦健診助成券は引っ越し先の市区町村が交付したものに交換する必要があります。
妊婦健診助成券を失くした場合
妊婦健診助成券は基本的に再発行をNGとしている市区町村がほとんどですが、災害や盗難など、やむを得ない事情の場合に限り、再発行を受け付けていることがあります。また、汚れや破損による再交付が出来る場合もあるので、まずは市区町村の窓口に相談してみてください。
妊婦健診助成券が余った場合
余った妊婦健助成券は無効です(償還払い(払い戻し)の申請で提出する場合を除く)。換金や他人への譲渡等はできません。
妊婦健診のスケジュール・検査内容
厚生労働省では、一般的な妊婦健診の回数を14回と想定しています。
代表的な妊婦健診の流れを見ていきましょう。
妊娠4週~23週(4週間に1回)
検査の内容
- 健康状態の把握
- 検査計測
- 保健指導
- 血液検査:血液型確認、HIV、風しん、C型肝炎の抗体、B型肝炎の抗原チェック(初期に1回)
- 子宮頸がん検診(細胞診)
- 超音波検査(期間内に2回)
- 血液検査(妊娠30週までに1回)
- 性器クラミジア(妊娠30週までに1回)
妊娠24週~35週(2週間に1回)
検査の内容
- 健康状態の把握
- 検査計測
- 保健指導
- 血液検査: 血算(貧血・感染・出血傾向の検査)、血糖(妊娠糖尿病の有無)(期間内に1回)
- B群溶血性レンサ球菌(期間内に1回)
- 超音波検査(期間内に1回)
- 血液検査(妊娠30週までに1回)
- 性器クラミジア(妊娠30週までに1回)
妊娠36週~出産まで(1週間に1回)
検査の内容
- 健康状態の把握
- 検査計測
- 保健指導
- 血液検査:血算(貧血・感染・出血傾向の検査)、血糖(妊娠糖尿病の有無)(期間内に1回)
- 超音波検査(期間内に1回)
その他の検査
妊婦歯科健診
妊娠中はホルモンバランスの変化によって、むし歯にかかりやすくなります。そのため、妊婦歯科健診を実施している市区町村もあります。妊婦歯科健診費用の助成がある場合、母子手帳と一緒に妊婦健診の助成券をもらうときに一緒に案内されることが多いようです。
妊婦健診の予約・持ち物・服装
妊婦健診時に必要な持ち物や、健診を受けやすい服装、注意点などをご紹介します。
妊婦健診に必要なものは事前に確認を
妊婦健診の予約・予約の変更
妊婦健診は事前予約が必要なケースが多いため、事前にホームページ等で確認しましょう。また、予約していた妊婦健診の日に体調不良や急用等で受診できなくなった場合は、予約を取り直します。妊婦健診を受ける間隔はあくまでも目安ですので、医師等から特に指示がなければ次回の予約が取れる日に受診すれば問題ありません。
妊婦健診時の持ち物
母子手帳、妊婦健診助成券、健康保険証、診察券、お薬手帳、現金は必ず持参しましょう。産婦人科等から、持ち物について指示がある場合が多いです。わからなければ事前に問い合わせましょう。
妊婦健診時の服装
妊婦健診では内診台に上がっての内診や、おなかを出した状態でのエコー検査があるため、ゆったりとしたスカートなど、なるべく脱ぎ着しやすい服装での受診がおすすめです。また、体重測定を行ったり、ベッドに横になったり、内診台へ上がったりと何度も靴を脱ぎ履きすることがあるため、できるだけ履きやすい靴にしましょう。乳房の診察を行なう場合は、ワンピースなどではなく、上下が分かれた服がおすすめです。
妊婦健診に上の子や夫も一緒に行っていい?
待合室にキッズスペースのある産婦人科も多く、妊婦健診に上のお子さんやパートナーと一緒に行くことができる産婦人科等もたくさんあります。しかし、中には人数制限を設けているところや、妊婦さんと子どものみで行く場合、診察中に子どもをみていてもらえない場合もあります。事前に確認を取ってから受診すると安心です。
まとめ
産婦人科等で妊娠が確定したら、妊娠の届出を行って妊婦健診を受けましょう。妊婦健診は健康保険が適用されないため、自費となりますが、市区町村から妊婦健診費用の一部が助成されます。妊娠初期から出産まで、妊婦さんの健康具合や、お腹の赤ちゃんの育ち具合をみるため、定期的に受けることが重要です。働いている妊婦さんは勤務時間内に妊婦健診を受診することができるため、勤務先と調整し忙しくてもスケジュール通りに受けるようにしましょう。
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良かったねー‼︎
大変〜
これで安全に支障がでたら、どうするつもりなんだろうね国は、従来の10歳まででいいよ