- 対象期間
- 第1期:生後12か月~24か月に至るまで(1歳の誕生日当日~2歳の誕生日前日まで) 第2期:小学校就学前の1年間(5歳~7歳に至るまで)
- 費用・価格
- 定期接種の場合は無料/任意接種の場合は全額自己負担
マンガ「MR(麻しん・風しん)ワクチン」
麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)とは?
麻しん風しん混合(MR)ワクチンとは、麻しん(はしか)と風しんを予防するワクチンです。第1期と第2期に、それぞれ1回ずつ予防接種を受けます。 麻しんと風しんにはそれぞれ単独のワクチンもありますが、現在では、2種類がひとつになった混合ワクチンが主流になっています。
麻しん風しん混合(MR)ワクチン接種の費用
定期接種の期間中は無料で受けられます。それ以外の期間は任意接種となり、全額自己負担で接種することになります。
麻しん風しん混合(MR)ワクチンの接種時期・スケジュール
MRワクチンは第1期と第2期に、それぞれ1回ずつ接種をします。
第1期(1歳)
第1期は、1歳の誕生日当日〜2歳の誕生日前日まで(生後12か月〜24か月に至るまで)に1回接種します。麻しん・風しんは1歳から2歳の間にかかる可能性が高いので、1歳の誕生日が来たら早めに接種しましょう。
麻しんが流行している国に渡航する場合や、お住まいの地域で大流行しているなどの場合
麻しんが流行している国に渡航する場合や、お住まいの地域で大流行しているなどの場合は、自費で生後6か月からでも受けられます。ただし、0歳での接種は免疫のつき方が十分でないため、1歳になったら再度接種することになります。かかりつけ医とよく相談し、接種するかどうか決めましょう
第2期(小学校入学の前年)
第2期は、小学校入学前の1年間(いわゆる年長の1年間)に1回接種します。 万が一この1年間に接種しなかった場合は定期接種の扱いとならず、接種費用は自己負担となりますので、できるだけ早く(遅くとも夏休み前までに)2回目を受けることが大切です。
麻しん風しん混合(MR)ワクチンの種類・接種方法
MRワクチンの種類は生ワクチンです。接種は通常、皮下注射で行なわれます。
同時接種できるワクチン
予防接種スケジュール上、MRワクチンと同時接種しやすいのは次のワクチンです。
第1期(1歳)
- 小児用肺炎球菌ワクチン(4回目)
- 五種混合(追加1回目)
- おたふくかぜ(1回目)
- みずぼうそう(1回目)
※5本を同時接種で受けることもできます。
第2期(小学校入学の前年)
- おたふくかぜ(2回目)
麻しん風しん混合(MR)ワクチンの副反応
MRワクチンの接種後、1週間くらいで発熱などの副反応があらわれる子が約2割ほどいます。また、発疹が出たり、注射部位が赤くなったり腫れたりする場合もありますが、通常は数日でおさまるので心配はいりません。重い副反応については、ショック、アナフィラキシー、けいれん、血小板減少性紫斑病などがまれに生じる可能性もあります。これらの症状が見られたら、すみやかに医療機関を受診してください。
なお、MRワクチンは2種類のワクチンを混合していますが、単独の麻しんワクチン、風しんワクチンに比べて副反応が強いことはありません。
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麻しん・風しんとはどんな病気?
麻しん(はしか)とは
麻しん(はしか)は麻しんウイルスによって引き起こされる急性の感染症で、感染力が極めて強い病気です。免疫がない場合、麻しんを発症している人と同じ部屋にいるだけで感染することがあります。免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ100%が発症します。
麻しん(はしか)の原因と感染経路
病原体となる麻しんウイルスが、空気感染、飛沫感染、接触感染により感染します。
麻しん(はしか)の主な症状と経過
感染力が極めて強く、感染してから10〜12日後に高熱、咳、鼻水、結膜充血、目やになどの症状が現れます。発熱は一時期下がりますが、再び上昇し、口の中に白いブツブツが現れます。その後、顔や頸部に発しんが出ます。発しんは赤みが強く、やや盛り上がっており、徐々に発しん同士がくっつきます。赤い発しんが消えた後に褐色の色素沈着がしばらく残るのが特徴です。
発熱は発しんの出現後3〜4日持続し、通常7〜10日の経過で回復しますが、肺炎、中耳炎を合併しやすく、患者1,000人に1人の割合で脳炎が発症すると言われているため、注意が必要です。
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風しんとは
風しんは、発しん、発熱、首や耳の後ろのリンパ節が腫れることを主な症状とする感染症です。
風しんの原因と感染経路
病原体となる風しんウイルスが、飛沫感染、接触感染により感染します。また、母子感染(胎内感染)により先天性風疹症候群を発症することがあります。
風しんの主な症状と経過
2〜3週間の潜伏期間の後、発熱と同時に発しんに気付く疾患です。発しんが顔や頸部に出現し、全身へと広がります。発しん同士がくっつくことは少なく、約3日間で消えます。発しんが消えた後には、麻しんのような褐色の色素沈着は残りません。
麻しんに似ている症状が出ますが、短期間で治る場合が多いことから「三日はしか」とも呼ばれています。
発熱や耳の後ろの部分にリンパ節の腫れを伴うことが多く、悪寒、倦怠感、眼球結膜充血等を伴うこともあります。
風しんは基本的には重症化せず回復していく疾患ですが、関節炎、血小板減少性紫斑病、急性脳炎などの合併症を発症することもあるため、注意が必要です。
妊娠中の女性、特に妊娠20週ごろまでの妊婦が風しんウイルスに感染すると、お腹の赤ちゃんにも感染して、赤ちゃんが難聴・白内障(目のレンズ部分が白くにごって見えなくなる病気)・心臓病・精神運動発達遅滞などの先天性風しん症候群 (CRS)なる可能性があります。
各市区町村では、妊娠を希望する女性やそのパートナー、家族を対象に、風しんの抗体検査、MRワクチンや単独の風しんワクチンの接種の助成を行っています。詳しくは、お住まいの市区町村にお問い合わせください。
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まとめ
麻しん・風しんは感染力が強く、1歳から2歳の間にかかる可能性が高いので、1歳の誕生日を迎えたらすぐに、第1期のMRワクチンを接種するようにしましょう。また、第2期についても対象年度の早期に接種することが重要です。他の予防接種との同時接種もできますので、スケジュールを確認し、計画的に予防接種を進めていってくださいね
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良かったねー‼︎
大変〜
これで安全に支障がでたら、どうするつもりなんだろうね国は、従来の10歳まででいいよ